2015年6月23日火曜日

一期一会 第2回川口隆夫さん

一期一会 
第2回6月21日 他者の身体を生きてみること
ゲスト:川口隆夫Takao Kawaguchi(Dance)
学生演劇からパントマイムをベースにした肉体演劇<ミーム>を経て、ダンス・パフォーマンスへと進む。1990年から95年までATA DANCEを主宰、96年から京都拠点のマルチメディア・アーティスト集団「ダムタイプ」に参加。2003年以降はソロを中心に、演劇・ダンス・映像・美術をまたぐライブパフォーマンスを探求。2008年より「自分について語る」をテーマにしたソロパフォーマンスシリーズ『a perfect life』を展開。近年は舞踏に関連した作品『病める舞姫をテクストに』(2012)、『大野一雄について』(2013)などを発表している。

「少年」「大野一雄について」などここしばらく他の人の思考、身体、振り付けを自分の身体に入れこむ作業を突き詰めている川口さんにそこから得たものまたそれをつづける意味についてお話を伺います。







前回、山崎阿弥さんの会のときに「同年代の人で、こいつすごい!見たいな人いないんですか」という問いかけがあり、ぱっと答えられなかったのですが、ちょっと上の世代の人になるとたくさんいます。と、いうわけで今回はその中の一人川口さん。
集団の中にいても、一人の作品でも独特の存在感を放っている川口さんとはどういう人なのだろうと思い、お声掛けしてみました。ちょうどこの前日インドから戻ってきたばかり(なんと4週間も滞在していたそうです)だとのことでしたが、そのせいかすごいパワフル。話しも盛り上がってしまい、「大野一雄について」だけでも2時間超えてしまい、あやうく終らなくなるところでした。

北里さんがまとめて書いてくれました。
http://gekkasha.jugem.jp/?eid=954793

ちょうどこの日、茶会記カフェスペースで展示をなさっていたのがBozzoさん。写真家さんで、その昔ダンコレおそとダンスのときにもとってくださっているとの事。川口さんの事もよく知っているということで写真を撮ってくださいました。
http://www.bozzo.jp
(Bozzoさん展示は今週1杯おこなっているとのことです)

ちなみに前半戦は大野一雄さんを完コピする川口さんをコピーしようとして全然似ていない木野をさらけ出すことに。舞踊の原点はミミクリ(模倣)だということを思い出しました。結構必死です。

川口さんシルバースーツ(室伏さんのことをうけて)でいらしてくださったのですが、結局動きずらいということでスパッツ姿で踊ることに。なかなか楽しい時間でした。


山崎さん、川口さん共にいえるのはものすごい頭の回転の速さで、とりあえず普段のんびりうっかりおっとり具合の木野はとにかくついていくのでした。
ディオニソス系のエネルギー量がある人だなあとも。

最近人とダンスを踊る事が減っているせいもありますが(北里さんのコメントにもあるように人とコンタクトワークをする事も滅多にありません。)なかなか衝撃的な会でした。私の場合振付を覚えたり、決まった事を同じようにするという事はかなり難しいことなのでどんどん人との作業から離れていってしまいます。が自分の感覚を超えるという点で他の人がいなければできない領域があります。音楽とのセッションを行うのはそういうところで、基本的にダンスも普通の楽器の演奏者と一緒だと説明するのですが、ダンス同士だと、特に身体を直接ふれるということもあり、さらにスピード感が増します。
チクセントミハイの提唱した概念にフローというのがあるのですが、あのめまぐるしい展開はある種フロー状態で、ものすごい多幸感があります。

なんだかいろんなエネルギーを巻き込んでいる台風の目みたいなのかエネルギーを大量に放出しているのかはよくわからないのですが、いずれにしてもそんなエネルギー体が川口さんではないかと。だから人が集まっちゃうのではないかと思いました。